並行世界の現在

小学校の時にマンガ『バクマン。』の影響でパラレルワールドを題材にした話を書いたことを思い出しながら、もう冷え切った湯船に浸かって「さむっ」と口に出した午前2時半、久しぶりに過去を振り返った。

 

実は過去を振り返るなんてことはかなり頻繁にしてる。しょっちゅうやってる。高校時代の振り返り。

今日はもっと昔、小学生時代まで振り返る。

 

テニス少年だった。

 

今ではバスケのイメージしかないと思う。

3歳になったばかりのころに親父がテニスしてるのを見て「やりたい」って言ったらしい。

楽しかった、ただただ楽しかった。

 

幼稚園が終わってから母が運転する車に乗って藤沢へ。小学校の中学年あたりからは1人で電車に乗って向かった。

週刊マガジンで連載中の『ベイビーステップ』のモデルになったり今でも『修造チャレンジ』の会場になったり、プロが練習しにきたりと、いわゆる有名なスクールだった。

 

あの頃の僕は調子に乗っていたというか、傲慢だった。その歳にしては上手かったのだ。

コーチに評価されればされるほど、僕の技術は伸びてクラスが上に上がり、天狗の鼻も伸びた。年始に「クルム伊達公子の特別レッスン」みたいなやつに3年連続で参加したあの頃は外部のすごいコーチにまで評価されて特に有頂天ぽい感じだった。

結局、小3か小4くらいでジュニア一般コースみたいなとこのトップに上り詰めていた。

それぐらいの頃から悩みが2つ。

「試合に勝てない」「アカデミーに参加」である。

まずは「試合に勝てない」ことについて。

勝てなかった、とことん勝てなかった。

今でも緊張するときは脈打つ心臓は速くなり、ガンガン手汗をかくのだが昔はもっと酷かった。

誰がどう見ても自分より下手くそなヤツに、自分のミスで負け続けたのだ。

あの頃の傲慢な僕には耐え切れなかった。

ミスしたくなくて逃げたプレーをして、それでもなお自分のミスで負けた。

野球のピッチャーがストライクが入らずストレートを置きにいきまくるもファーボールするようなものである。(わかりにくい)

学年が上がるにつれて、同じ環境でプレーしてる仲間がポンポン勝ち進んで結果を残す中で、僕だけが何一つ結果を残せなかった。

「練習だったら俺が1番なのに」

当時からダッサイとは思ってた、でも結局いつも勝てなくて、そう考えてた。

 

悩み2つめ「アカデミーに参加」について。

通ってたスクールは有名だったのでジュニアには僕が参加してた一般のクラスとは別に「アカデミー」というのが存在した。

入るためのテストがあって、それをクリアして初めてアカデミーの一員となれる。

本気で試合に勝つための練習をし、プロをも輩出するようなコースである。

いつも指導してくれてるコーチから誘いを受けた。「テスト受かるだろうし、入ってみて上を目指してみたらどうか」と。

この頃には試合に負けまくってたので気持ちとしては入って勝ちたかった。

が、当然これまで以上にお金がかかる。そこでNGが出た。

本気で説得すればなんとかなったのかもしれない、いやきっとなった。

ただ、あの頃の僕には親にこれ以上家計を苦しめてまでテニスで上を目指す覚悟がなかった。

 

 

とても後悔している。

 

結局それからなんとなく月日を過ごして、楽しかったのは小6で「キューリのキューちゃん」のCMに出演したぐらいで、もうテニスがつまらなくなっていた。

 

そして中学に入学したタイミングでテニスを辞めてバスケ部に入った。

当時はバスケは中学で終わりにして高校で再びテニスをするつもりだったが、そうはいかなくなった。

 

今年、小学生の頃ちょっとの間だけ一緒に練習してたタメのやつがプロテニス選手としてデビューした。

 

あの頃、本気でテニスで上を目指してたなら今頃どうなったいたのか。

 

自分が考えたパラレルワールドの物語のオチも、僕が本気でテニスに打ち込んだ世界の結果も、いつまでもわからない。